CTARを始める前に知っておきたい注意点

「最近、食事のときに飲み込みにくい」

「喉を鍛えた方がいいと聞いたけれど、ジストニアがあってもやって大丈夫?」

このように不安を感じている方もいるのではないでしょうか。

今回の動画では、ジストニアで飲み込みにくさがあるときに、CTARと呼ばれる喉のトレーニングを行ってよいのかについて解説しています。

大切なのは、「飲み込みにくい=喉の筋肉が弱い」と決めつけないことです。

ジストニアでは、筋力低下だけでなく、筋肉に力が入りすぎていたり、動くタイミングが合いにくくなっていたりする可能性があります。

そのため、まず状態を確認してから訓練を選ぶことが大切です。

【ジストニアと嚥下障害】喉トレ(CTAR)はやっていい?注意すべき理由と正しい判断基準

ジストニアとは

ジストニアは、自分の意思とは関係なく筋肉が収縮し、身体の一部がねじれたり、一定方向へ引っ張られたりする症状がみられる状態です。

頸部ジストニアや痙性斜頸では、

  • 首が傾く
  • 首がねじれる
  • 首や肩がこわばる

といった症状がみられることがあります。

また、首だけでなく顎や舌などの動きに影響が出る場合もあります。

飲み込みにくさがあるからといって、すべて同じ原因とは限りません。

症状の出方には個人差があるため、状態に合わせた対応が大切です。

今回の動画で伝えていること

今回の動画で最も大切なポイントは、ジストニアの方が自己判断でCTARを始めることには注意が必要ということです。

CTARとは?

CTARは「Chin Tuck Against Resistance」の略です。

顎と胸の上あたりに柔らかいボールなどを挟み、顎を胸の方向へ押す抵抗運動です。

嚥下に関わる顎の下の筋肉を働かせる訓練として用いられています。

CTARには、主に脳卒中後の嚥下障害を対象とした研究があります。

しかし、その研究結果をジストニアによる飲み込みにくさへ、そのまま当てはめることはできません。

動画作成時に確認した範囲では、頸部ジストニアや口・顎のジストニアに対するCTARの効果や安全性を直接検証した研究は十分に確認されていません。

そのため、

「嚥下障害に使われる運動だから、ジストニアにも有効」

と単純に考えないことが大切です。

ジストニアで注意したい体の反応

CTARは筋肉に抵抗を加える運動です。

一方、ジストニアでは、単純に筋肉が弱くなっているとは限りません。

例えば、

  • 必要以上に筋肉へ力が入る
  • 顎の下だけでなく首や肩まで緊張する
  • 顎や舌の不随意運動が出る
  • 首の姿勢が崩れやすくなる
  • 動きのタイミングが合いにくくなる

といった状態が関係している可能性があります。

特に、ボールを強く押そうとしたときに、顎の下だけでなく首や肩まで力んでしまう場合には注意が必要です。

また、顎を引くことで首の痛みや不随意運動などが強く感じられる可能性もあります。

ただし、CTARを行えば必ず症状が悪化するという意味ではありません。

ジストニアに対する効果や安全性が十分に確認されていないため、自己判断で行わないことが大切です。

やってはいけない可能性がある対応

「飲み込みにくい=喉を鍛える」と決めつけない

特に避けたいのが、「飲み込みにくいから、とりあえず喉を鍛える」という考え方です。

ジストニアでは、

  • 筋力が低下している場合
  • 力が入りすぎている場合
  • 複数の筋肉が同時に働きすぎている場合
  • 動きのタイミングや協調性が乱れている場合

など、さまざまな可能性があります。

原因が違えば、必要な対応も変わります。

動画内では研究で使われているCTARの回数や時間も紹介していますが、それをジストニアの方がそのまま自己流で行うことは勧められません。

自宅で気をつけたいこと

次のような状態がある場合は、動画を見ながら自己流で喉トレを始めるのではなく、医療機関へ相談することが大切です。

  • 顎を引くと不随意運動が増える
  • 首や顎関節に痛みがある
  • 首の異常姿勢が強い
  • 顎や舌のジストニアが強い
  • 水や唾液で繰り返しむせる
  • 食事に時間がかかるようになった
  • 体重が減ってきた
  • 肺炎を繰り返している
  • 治療後から飲み込みにくさが出てきた

このような場合は、神経内科や嚥下を専門に診る医療機関などへ相談してください。

CTARは食事中に行わない

CTARは食事中に行う体操ではありません。

専門職から指示されていない状態で、ボールを押しながら水や食べ物を飲み込むことは避けましょう。

やぎはし整体院で大切にしている考え方

やぎはし整体院では、症状があるからすぐに「鍛える」と考えるのではなく、まず身体がどのような状態になっているのかを確認することを大切にしています。

特にジストニアでは、

  • 筋肉が弱いのか
  • 力が入りすぎているのか
  • 動きのタイミングに問題があるのか

によって考え方が変わります。

飲み込みにくさがある場合には、必要に応じて医療機関で評価を受けながら、状態に合わせて無理のない対応を考えていくことが大切です。

医療機関での評価や治療を大切にしながら、身体の使い方や日常生活について考えていくことを重視しています。

まとめ

CTARは嚥下訓練の一つとして用いられており、主に脳卒中後の嚥下障害を対象とした研究があります。

一方で、ジストニアに対するCTARの効果や安全性は十分に確認されていません。

そのため、「飲み込みにくいから、とりあえず喉を鍛える」という考え方は避けた方がよいでしょう。

大切なのは、

  • 筋力低下によるものなのか
  • 力が入りすぎているのか
  • 動きのタイミングや協調性が関係しているのか

を確認したうえで、必要な訓練を選ぶことです。

特に、繰り返すむせ・体重減少・食事時間の延長・肺炎などがある場合は、自己判断でセルフケアを続けず、医療機関へ相談してください。

ジストニア・痙性斜頸でお悩みの方へ

「飲み込みにくさがあるけれど、何をしたらよいかわからない」

「首や顎に力が入りやすく、自分で行っている運動が合っているか不安」

「医療機関で治療を受けながら、身体の使い方についても相談したい」

このようなお悩みがある方は、やぎはし整体院へご相談ください。

現在のお身体の状態や日常生活で困っていることを確認しながら、医療機関での治療とあわせて、無理のない対応を一緒に考えていきます。

※この記事はYouTube動画の内容をもとに、一般的な情報提供を目的として作成しています。

症状や適切な対応には個人差があります。

飲み込みにくさ、繰り返すむせ、体重減少、肺炎などがある場合は、自己判断で訓練を行わず、医師や嚥下を専門とする医療機関へご相談ください。

現在受けている治療については、自己判断で変更せず、主治医と相談しながら進めてください。


私たちはあなたの健康をサポートし、痛みや不調を解消するお手伝いをします。

院内の雰囲気や施術内容をご覧いただき、お気軽にご質問やご予約をお待ちしています。

料金を詳しく知りたい方は、こちらへどうぞ