腰痛体操のウソ・ホント
腰痛体操は「お尻や腰まわりのストレッチ」や「腹筋・背筋などの筋力トレーニング」の組み合わせで構成されています。
そして、腰が痛いから治そうとして、これらを行う方がとても多く、病院や診療所でも同じ指導を行う施設が多いです。
しかし、日本で行われている腰痛体操の歴史を紐解くと、1900年代初頭にさかのぼります。
そこには、「痛いときに行うのではない!」と書かれています。
腰痛体操の根本的な考え方として治療に使うものではなく、予防で使うものとされています。
このため、実は、腰痛がある方が腰痛体操をすると悪化することが多いです。
悪化する理由は、次の通りです。
まず、筋力トレーニングについてです。
筋肉に病変があるにもかかわらず、筋力トレーニングを行うと、その部分に負荷がかかり、悪化してしまいます。
さらに、関節に病変がある場合も筋力トレーニングで体を大きく動かすため、関節にも負荷がかかり、悪化してしまいます。
次に、ストレッチについてです。
ストレッチなら負荷がかからないから良いじゃないかと思いがちですが、これも関節を大きく動かすため負荷がかかります。
筋肉に対しても病変がある部分のストレッチが適切に行われず、正常な筋肉のみをストレッチしてしまうため、効果はありません。
このことから、腰痛体操をしないほうがよいと当院では考えています。
腰痛がなくなり、予防でのストレッチや筋力トレーニングは行った方が良いです。
予防目的の筋力トレーニングについては方法を間違えると再発してしまうので、その時は正しく指導させて頂きます。
その例にはインナーマッスルのエクササイズがあります。