慢性的なコンパートメント症候群の治療
打撲によって、骨や筋肉・筋肉を包む膜などの間に血が溜まったり、内部で腫れたりすることで、腕や足の内圧が上昇することがあります。
その結果、神経や筋肉を圧迫して壊死してしまうことがあります。
これをコンパートメント症候群といいます。
筋肉が壊死してしまうと、トレーニングをしても筋力が全く回復しない場合があります。
また、神経が壊死すると、感覚がなくなったり、力が全く入らなくなったりします。
一般的に、筋肉は4~12時間、神経は12~24時間の血行不良によって、不可逆性の変化(元に戻らない)が起こります。
コンパートメント症候群は、主に前腕やふくらはぎに起こりやすいです。
これは打撲だけでなく重量挙げや長距離走などの慢性的な負荷により起こる場合もあります。
- 痛み(pain)
- 蒼白(paleness)
- 脈拍消失(pulselessness)または脈拍減弱
- 感覚異常(paresthesia)
- 麻痺(paralysis)
- 他動伸展時の疼痛増強
これを阻血6P(6徴候)といいます。
これらが揃っていると、コンパートメント症候群が進行していると判断します。
そのため、緊急の処置を要します。
また、見た目にも強い腫れが見られる場合は危険です。
コンパートメント症候群の一般的な治療
症状が急速に進行している場合は、組織を切開して内圧を減らす手術を行います。
また、前述したように打撲後、すぐに症状が進行する場合があるため、痛みが強く、腫れがひどい場合は速やかに病院へ行くことをお勧めします。